引越し日時の変更を利用した最強の値下げ交渉術

引越し・一斉入居

前回記事「楽して引越し幹事会社と値下げ交渉!価格交渉までの事前準備編」の続編です。前回記事も併せてご覧ください。

さて、前回記事では引越しの幹事会社(本命業者)と価格交渉を進める事前段階までを紹介しました。

今回の記事では、実際の価格交渉をどのようなスタンスで進めていくと効果的なのか検証します。

私の8回にわたる引越し経験からも今回紹介する方法は良い結果をもたらしており、その効果は折り紙付きです。

あまり値下げ交渉を経験したことがない方は、是非一度試してみて下さい。

引越し価格の値下げは「日時」がすべて

価格交渉の方法を紹介する前に、押さえて欲しいポイントがあります。

引越しの価格が大幅な変動を見せるのは、引越しの「日時」が大きな要因となります。

引越し価格を決定づける3要因「荷物量・移動距離・日時」。その中で、移動距離は変更できないし、荷物量は大幅には減らせない。少し減らしたぐらいでは価格は変わりません。

一方で引越し日時は、極端な話し、1日変更するだけで半額になる可能性も秘めています。

引越し希望が集中する日は無理

新築マンションの一斉入居が開始された直後の週末など、引越し希望が集中する特定日があります。この日の引越しで幹事会社から大幅な値下げを勝ち取るのは無理です。

抽選で決まるような一斉入居の特定日は、幹事会社は基本的に値下げを拒否します。1世帯だけ特別な価格を出したら、後々クレームに発展する可能性がある為です。

どうしてもそういった特定日に引越しをする必要があり、幹事会社の料金に納得できない場合は他の業者を検討するしかないと思います。

引越し日をある程度幹事会社に委ねる

引越し会社が大幅な値下げをしてくるのは、現在引越し予定が入っていない日時で、今後も予定が入らないと予測される日時です。

そういった日時にある程度引越し希望日を合わせられるということを営業マンに認識してもらうと、かなり積極的な値下げの提案を受けることができます。

「この週のどこかで引越しできればいい」くらい引越し希望日に余裕を持たせられれば、値下げ交渉が本当にスムーズに進みます。

個人的な意見ですが、特に大手企業の営業所・営業マンはそういう日時の契約は利益度外視で取りに来る傾向があるように感じます。契約件数とかトラックの稼働率が営業成績で重要視されるのでしょうか?

利益がトータルで出ていれば、赤字の引越しがあってもいいと考えているのかもしれません。繁忙期に利益を確保して、閑散期は契約件数やトラックの稼働率を重視して全体の営業成績・評価を上げようとしているのかも。本当のところはわかりませんが。

値下げ交渉をするタイミング

値下げ交渉は訪問見積もりを受けるときに実施します。引越し日はその際に確定することとなります。

引越し日をある程度相手に委ねるので、引越し日が決まった後でこちらの予定を調整することになります。平日なら有給休暇を取得したりしないといけないかもしれません。

それを踏まえると、訪問見積もりを依頼する日は、引越し希望週の1カ月前くらいが理想かなと思います。

ファミリー世帯の引越しで、引越し希望日が明確に決まっている方は、通常1カ月~2カ月前くらいに契約する世帯が多く、平均は1.5カ月前だそうです。

これより早いと引越し会社からすると「どの日時も空いている」状況で、積極的な値下げに踏み切れないかもしれません。かといって、2週間前とかだとスケジュールがタイトすぎてこちらの予定の調整・引越し準備が大変です。

訪問見積もりはだいたい1カ月前を目安に依頼するようにしましょう。

値下げ交渉の進め方と方法

引越しの値下げ交渉は「日時」がポイントになるということを押さえて頂いたところで、実際の価格交渉をどのように進めていくと効果的か説明していきます。

(1)最初の料金提示を受ける

訪問見積もりの際は、営業マンが荷物量や引越し先住所、梱包のサービス内容やオプション(エアコン取外しなど)の有無を確認します。もちろん引越し希望日も確認してくるでしょう。

この最初の段階では、はっきりと第一希望の引越し希望日を伝えてください。土日でもかまいません。

この段階で「いつでもいい」とか「だいたいこの週で」などとあやふやなことを言うと、営業マンが真面目な見積もりを出してくれない可能性があります。そもそも本当に引越しする気があるのか怪しまれます。

営業マンから「ちゃんとした人」と認識してもらうのはこの後の値下げ交渉でも重要になります。

まずははっきりと「第一希望は○日です」と伝えたうえで、最初の料金提示を受けましょう。

(2)料金を確認し「予算オーバー」だと伝える

提示してきた料金を確認したら、営業マンに「予算をオーバーしている」と伝えましょう。

そうすると、大抵は予算がどのくらいか確認してきます。その際は、提示された料金の「半額以下」の値段を予算として伝えて下さい。

ちなみに、「高い」「もっと安くして」という言い方は控えた方がいいです。その言い方だと、営業マンからするとどれだけ安くすれば契約してもらえるかわからないのです。

しかも、そういう言い方をするお客さんは、仮に破格の値段を提示しても、それ以上に安い価格を提示する業者がいればそっちと契約してしまうので、積極的な値下げをしたくなくなるのです。

「予算オーバー」という言い方なら、「予算に収まれば契約してくれるかも」という考えが生まれ、積極的に予算に収まる方法を提案してくれるようになります。

(3)交渉カードを出し始める

こちらの持つ交渉カードは、「相見積り(競合他社)」と「引越し希望日時の変更」です。

引越しの一括見積りサイトを利用していれば、すでに営業マンも競合他社の存在を認識してくれているでしょう。

そして、いよいよ最強の交渉カードを持ち出します。「第一希望は○日だけど、値段が下がるなら日時の変更も検討する」と伝えましょう。

すると営業マンは、第一希望の日時付近で、最も安くできる日時を確認し、2度目の料金提示が行われるはずです。

(4)営業マンと共同戦線!更なる値下げを勝ち取る

「引越し希望日時の変更カード」を持ち出した時点で、それなりの値下げは得られていると思いますが、ここからさらに踏み込んだ値下げを狙っていきます。

この段階から更なる値下げを引き出すためにオススメの方法を紹介します。

それは、「悪役を作って営業マンと共に戦う姿勢を見せる」です。

私は、訪問見積もりの際は「嫁」は同席させません。悪役として利用するためです。

私が新築マンションへの引越しで、幹事会社の営業マンから値下げを引き出した際の会話を紹介します。


私:「実は嫁が、この後他の引越し会社からも見積もりを取って、一番安いところに決めるべきだと言い張るんです。でも、私としては出来れば幹事会社である御社にお願いしたいんです。安心なので・・。予算に収まれば何とか嫁を説得できると思うのですが・・。」

※この時に一括見積サイト経由で異常に安い価格を提示してきた業者があったことを伝えたりするとさらに効果的。

営業マン:「なるほど・・。そういう事情でしたか。わかりました!ちょっと電話するのでお待ちください」(営業マン、営業所に確認の電話)

営業マン:「○○さん!引越し日をこの日のこの時間で、今日契約していただけるなら、この価格でいけます!どうでしょう!?」

私:「おお!この価格なら私が嫁を説得して見せます!ありがとうございます!!」

営業マン:「それは良かった!お役に立ててうれしいです!!」


とまあ、こんな感じです。どうでしょう?

悪役に利用するのは、私のようにパートナーを使うか、他の家族を使うのが信憑性が高まってオススメです。ちょっと心が痛みますが。

営業マンも人間ですから、自分の会社を使いたいと言ってくれるお客さんのためには何とかしてあげようと考えるものです。

それに、上記のようなスタンスは営業マンにとって「奥さんは別業者を希望→交渉相手(私)は自社を希望→値下げは奥さんを説得するため→値下げすれば契約をとれる」という感じで、値下げをする「理由」が明確になります。

営業マンも値段決定権を持つ上司と交渉するわけですから、「値下げの理由」「値下げすれば契約できる可能性」という交渉カードを与えてあげるべきです。

「とにかく値段を下げろとお客様が言っています」では、上司もOKしないでしょう。

我が家の事例では、最初に提示された金額が「12万円」。最終的に決定した契約額は「4万5千円」です。

ちなみに引越し時期は「繁忙期」である4月でしたが、たまたまトラックの空きが出てしまっている日時を営業マンが見つけてくれました。

新築マンションの一斉入居で「幹事会社」を利用するという条件でしたが、引越し希望が集中している日を外すことで、無事に値下げを勝ち取ることができました。

まとめ

営業マンに競合他社の見積書を提示してその値段より低い価格を出させる。そしてそれを1社ずつ繰り返し、最終的に本命業者に最安値を出させて契約をするという方法もありますが、私はその方法が嫌いです。

その方法だと何社も訪問見積もりを受けなければいけないし、わざわざ訪問してくれた本命業者以外の営業マンの時間を無駄にしている気がしてならないのです。私がその営業マンならイラつきます。

今回紹介した方法であれば、訪問見積もりは本命業者の1社だけで済むし、営業マンも気持ちよく帰ってくれるし「win-win」です。

忙しくて何社も訪問見積もりを受けている時間がない方、営業マンに嫌な顔をされるような露骨な値下げ交渉は苦手だという方は是非今回紹介した方法を試してみてください。

ただ、この方法を利用する際も、競合他社の存在を意識してもらうのが大前提となります。一括見積りサイトを利用しておくだけで「相見積り」を本命業者に認識してもらえるので、是非利用しておいてください。

前回記事でも書きましたが、見積もりを取る業者を自分で選べるないタイプの一括見積りサイトだと、大量の業者に通知が行ってしまい後々大変です。

今回紹介する方法を使うなら、数社から見積もりをとっておけば十分なので、自分で見積もりを取る業者を選べるサイトを利用しましょう。

自分で選べるサイトはこちら。


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抜群の知名度を誇る「SUUMO」。上場企業「リクルート」が提供するサービスです。大手企業の安心感と、見積りをとる業者を自分で選べる利便性がオススメです。


ちなみに、この悪役を作る交渉方法は引越しだけでなく、色んな値下げ交渉で応用できます。

私は自動車を買う時も、大型家電を買う時も、いつもこの「嫁を悪役」で値下げをゲットしています。

営業マンとも仲良くなれて楽しいですよ!

嫁からはすげー怒られるけど。「私が営業マンと会いづらいんですけど!」だって。確かに。

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