前回記事「新築マンションの火災保険を考える。我が家の保険も紹介」の続きになります。
前回記事では、マンションの火災保険について考え、我が家の契約した火災保険を紹介しました。
今回の記事では、我が家の火災保険の補償内容にある、「偶然な事故による破損・汚損」を中心に、火災保険の保険料についても考えていきたいと思います。
また、この「破損・汚損」を理由に、補償の対象となる事故が我が家で発生してしまったので、これについても紹介します。
火災保険で得をする?「偶然な事故による破損・汚損」
偶然な事故による破損・汚損とは
保険会社が挙げている例はこんな感じ・・。
- 子どもが室内で遊んでいるときに、うっかりものを壊してしまった
- 家具の配置替えをしていて棚を倒してしまい、棚とテーブルが破損した
私は、初めてこれを見た時、マジか?と思いました。
だって、子供が物を壊すとかしょっちゅうじゃないですか?こんなの補償してたら保険会社大丈夫か?と思っていました。
「偶然な事故による破損・汚損」という言葉を聞いて、ピンと来ない方は、これから火災保険を検討しよう、勉強しようという方ではないでしょうか?
前回記事でも紹介したのですが、自分にあった火災保険の補償内容を判断するには、ある程度の知識が必要です。
その知識にを得るには、保険会社数社のパンフレットを読み込むことが重要だと私は考えています。一括見積サイトを利用すると、一度に資料請求ができるので便利です。
現在、私がオススメ出来る一括見積サイトはコチラです。
・「火災保険」必要最小限の補償で適正にお見積【価格.com 保険】
「価格.com」という名前は誰もが一度は耳にしたことがあると思います。
上記でオススメした一括見積サイトでは、見積もりは全てこの株式会社カカクコムの100%子会社である「カカクコム・インシュアランス」が行います。
火災保険の見積もりなどでは、一定の個人情報を入力するので、やはりブランド力のある会社の方が安心感があります。
また、カカクコム・インシュアランスは、対応スピードが速い事でも有名なので、火災保険の契約までにあまり時間がない方にとってもメリットが大きいと思います。
是非、数社のパンフレットを読み込み、火災保険に関する知識を高めて下さい。
偶然な事故による破損・汚損の注意点
「偶然な事故による破損・汚損」で考慮しておかなければならないのは、「外観上のキズは補償されないかもしれない」という事です。
補償の詳細をよくよく読むと、“すり傷などの外観上の損傷または汚損であって、その機能に支障をきたさない損害は補償の対象となりません”とあります。
また、建物の場合は1万円、家財の場合は3000円の免責、つまり、自己負担額が設定されています。
確かに、子供はよく物を壊すと言っても、傷をつけたり、汚したりが基本作業。保険を使う機会は少ないのかもしれません。
とは言え、免責金額が設定されてるくらいですから、他の補償よりは使われる機会が格段に多いのだと思います。 こりゃ~バクチやな・・・・。
我が家で補償の対象になりそうなもの
1、リビングのソファ
我が家のリビングのソファがこちら・・・
宮崎椅子製作所の「ペーパーナイフソファ」という製品です。
我が家にとっては高額な家具の一つ。 このソファ、見た目に惚れこんで購入したのですが、フレームが凄く華奢なんです。
こんな感じ・・・ 子供って、ソファの上で飛び跳ねる生き物じゃないですか?注意しても注意しても飛び跳ねますやん?
そもそも我が家の次男は現在1歳児。まだまだ言い聞かせなんて出来るようになるのは数年後です。
あと、ファブリックもそれなりに高いんです。我が家にとっては。
ここはケースバイケースなんですが、外観上の損害、この場合ソファのファブリックの汚れですが、座ることが出来れば椅子としての機能は損なっていないので、補償の対象外に思えます。
しかし、リビングのソファは、来客があった場合など、人目に触れるのが通常とされます。
その為、かなりひどい汚れやキズは、その機能を損ねていると判断される場合もあるようです。
ソファの上に、ジュースを大量にこぼすとか、考えられるリスクです。そして、これが補償の対象となる可能性があります。
2、バーチカルブラインド
我が家のリビングの窓は、バーチカルブラインドを設置しています。 ※バーチカルブラインドのカテゴリ記事はコチラ→バーチカルブラインド
バーチカルブラインドの記事でも書いていますが、子供がいる家庭ではリスクのある家具です。 これも壊される可能性があると考えていました。
3、ダイニングチェア
我が家のダイニングチェアがコチラ・・・
これも宮崎椅子製作所の製品で、「NO.42」という椅子です。
この椅子も我が家にとっては高額商品。壊されたら、えらいこっちゃです。
この椅子、体重をかけると、背もたれが可動するようになっています。
家具屋さんで初めて座った時、この座り心地にやられて、予算オーバーながら購入してしまいました。
この可動部分、めっちゃ壊れやすそうなんですよね・・。
子供って、可動する部分を見つけたら、不必要に動かす生き物じゃないですか? これもやられる可能性があると、不安に感じておりました。
保険で得するかもしれない?
前回記事でも書きましたが、本来保険とは、めったに起こる事ではないが、ひとたび起こってしまったら、家計を、そして生活を破たんしかねないリスクに対して備えるもの。
家計でまかなえる少額の損額については、保険は不要と考えられています。
それに、保険とは支えあいです。
保険を使うという事は、他の契約者の方に、あるいはこれから契約する方に、迷惑を掛けているのです。
だから、保険で得をしようなんて、とっても不謹慎な話なんです。 なのに、なのに、なのに~~!!
この「破損・汚損」については、もしかしたら得するかもしれん。グフフ。
などと考えている浅はかな自分がいます。
なぜ得するかもしれないと考えてしまうか
まず、発生頻度。
他の補償内容と比べると、格段に高い確率で発生する事故です。
つまり、保険を利用する可能性が非常に高くなります。
火災保険は、利用しなければ完全に掛け捨てです。
だからと言って、もったいないから火災になれ!なんて考える方はいないと思いますが。
火災や水害などの事故では、保険に入っていて助かった・・と思っても、得したとは思わないでしょう。
でも、破損や汚損は日常の中でも起こります。
椅子が壊れたら、保険の有無にかかわらず修理するか、新しく購入する必要があるでしょう。
そんな時、保険に入っていれば、その費用が補填される。入っていなければ補填されない。 あら、保険で得しちゃった~♪
この罰当たりが!
次に保険料。
この「偶然の事故による破損・汚損」という補償をつけるかつけないかで、保険料がどれだけ変わるのでしょうか。
我が家の入っている、旧日本興亜損保の「フルハウス」では、単純にこの補償だけを外すことが出来なかったので、正直正確な差額は不明です。
でも、ネットで調べている限り、そんなに高くないと思うんですよね。発生頻度が格段に高い割には。
我が家の場合で、高くても5万円ぐらいでしょうか?もしかすると3万円程度かもしれません。
5万円って、めっちゃ変わるやん!!って思った方、この5万円という金額は、あくまで35年契約の長期一括払いをした場合の金額です。
1年に換算すると、1400円くらいです。1ヶ月なら、120円くらいです。1日なら4円くらいです。
ここで、ちょっと火災保険の長期一括払いについて考えましょう。
火災保険の長期一括払いのメリット・デメリット
長期一括払いはとにかく割安
長期一括払いのメリットは、その割引額です。
35年の長期契約で、一括払いを選択すれば、1年契約の年払いに換算すると、およそ24~25年分の保険金額で契約することが可能です。 なんと、30%もの割引率です。
これは長期契約が可能な保険会社では、だいたい同じ設定額の様です。
もともとが高額な火災保険ですから、一般的なマンションでも、数万円~十数万円。
一戸建てや高級マンションなら、数十万円の保険料が節約できる場合もあります。
長期一括払いを途中で解約した場合
長期契約をしたとしても、そんなに長い間、この家に住むだろうか・・。誰しもが考える不安です。
では、火災保険の解約返戻金は、どのようになっているのでしょうか?
驚くべきことに、途中で解約することのデメリットは、ないと言っても良いでしょう。解約手数料とかが取られることもありません。
しかも、例えば35年契約を10年で解約した場合と、10年の契約をしていた場合では、前者、つまり35年契約を10年で解約した方が、保険料はお得です。
これが、私が長期一括払いにした決め手です。
10年で解約したら、当然10年契約をしていたものとして保険料が計算され、残りが戻ってくるもんだと思っていました。
違うんですね。保険の経過期間に応じた、所定の返戻率(未経過料率)にもとづいて保険料が戻って来るようです。
この未経過料率は、どの保険会社もだいたい同じようです。
この未経過料率が、凄い良心的なんですよね。というより、途中で解約した方がお得?とも思える不思議な料率です。
例えば、35年契約がちょうど半分経過した、17年6ヶ月で解約した場合、支払った保険料の56%が戻ってくることになっています。
なんで56%!?50%じゃないの?なんかお得や~ん。
とにかく、保険料を1年換算した場合、たとえ途中で解約したとしても、一番割安なのは、長期契約の一括払いです。
長期一括払いのデメリットは自分で消せる
長期一括払いで、一般的に言われているデメリットは・・・
- 一時的な負担が大きい
- 環境の変化に対応しづらい
- 契約内容を忘れる
これらがデメリットとしてあげられます。 上記のデメリットは、自分で解消できるものです。
一時的な負担は、事前に貯蓄して置けば賄えます。
環境の変化に対応しづらいとありますが、ようは保険の見直しの機会を喪失しがちであるということです。
1年契約であれば、毎年継続するかどうかの選択をするので、その際により手厚い補償が必要になれば、保険の見直しを実施するでしょう。
しかし、長期契約をしてしまうと、入ったら入りっぱなしになりがちです。なりがちですが、自分自身が注意しておけば問題ありません。
1年に1度で良いので、火災保険について調べるようにしましょう。
より手厚くて割安な保険を発見できれば、乗り換えればいいのです。途中で解約してもデメリットはないのですから。
契約内容を忘れる、というのも、忘れがちになるという事です。
どんな補償内容だったか把握できていないと、補償対象だった事故も、ついつい保険金の請求をしないままになってしまいます。
これも、普段から補償内容を把握できていれば、デメリットにはなりません。
※この長期一括払いですが、記事を書いた当時は、最長「35年」の長期契約が可能でした。しかし、2015年秋以降、各損保会社とも、契約期間は「1年~10年」の範囲で選択することになってしまいました。
これは、実質的な値上げに相当します。地震などの自然災害が増え、どの損保会社も長期の見通しが立てづらくなっているのかもしれません。
「10年」になってしまったとは言え、それでも可能な限り長期一括払いにした方が、保険料が割安になる事は変わっていません。
是非、比較サイトを利用して見積もりを取ってみて下さい。
・「火災保険」必要最小限の補償で適正にお見積【価格.com 保険】
保険料は「月払い」に換算して考える
私は、保険料が高いかどうか、「月払い」に換算して考えるようにしました。
手厚い保障にすると、確かに保険料は高くなるのですが、月払いに換算すると、ガラッとイメージが変わります。
一般的な新築マンションなら、かなり手厚い保障にしても、月払いに換算すると、支払う保険料は数百円。千円を超えません。
逆に言うと、極力補償を薄くしても、節約できる保険料は、月払いに換算すると驚くほど少額です。
それこそ缶ジュース2~3本の世界。
だったら、出来るだけ多くのリスクに備えておいても、損ではないかもしれません。
手厚い補償には副産物がある?
そして、補償を手厚くした場合は、思わぬ副産物に出くわすかもしれません。そう、「破損・汚損」です。
補償を手厚くすると、この「偶然の事故による破損・汚損」がくっついてきます。
前述した、私の想定している破損・汚損が発生してしまうと、間違いなく数万円クラスの修理費用が発生します。
これが保険で賄えたら・・・・お得や~ん♪
この罰当たりが!
我が家で発生した偶然の事故による破損事故
実は保険契約して約1年。やらかしてしまいました・・・。 しかも、修理費用を保険で補てんさせて頂きました。その実例をお伝えします。
破損事故の内容
ようやく歩き始めた、我が家の次男坊。急激に活発になり、両親ともに対応に苦慮しておりましたが、やらかしてしまいました。
破損物はビデオカメラ。 破損箇所はレンズです。
旅行前に充電しておこうと、普段は次男坊が触れない場所にあるビデオカメラを、ついつい次男でも届くコンセント付近に移動させたのが悪かった。
触ったことがないものを発見した場合、次男坊の移動速度は、ウサイン・ボルトを上回ります。
いつの間にかビデオカメラを奪取し、気付いた時には、カメラのレンズを、固い異物に打ち付けておりました。
レンズの中心には小さいながらもヒビが入ってしまいました。
保険の対象になる事を忘れないよう注意
先ほど偉そうに、 「普段から補償内容を把握できていれば、デメリットにはなりません」( ・`ω・´)キリッ とか言っておきながら、すっかり火災保険の事を忘れておりました。
もう保証期間過ぎてるし、修理するくらいなら新しいの買わないとな~。でも高いな~。 とか考えながら、楽天を探索しておりました。
そもそも、いつ購入したかもあやふやなビデオカメラと、住宅の火災保険が、まったく結びついていませんでした。
ただ、さすがは保険で得しようとか考えていた、汚い人間。なんとか保険の存在を思い出しました。
ダメ元で保険の請求をしてみる
思い出したと言っても、保険が使える可能性は低いと思っていました。
まず、破損の対象がビデオカメラであるということ。
そこそこ高額とは言え、どこにでも持ち運べる小物の家電が、補償の対象になるのだろうか?
あと、レンズにヒビが入っているとは言え、一応録画は出来ます。画面の一部がモザイクのようになってるけど。
使用者としては、完全に機能を損ねていますが、保険会社は、録画は出来るから、機能は損ねていない!と言い張るのでは? などなど、否定的な事ばかり考えつつ、ダメ元で保険の請求をしてみました。
意外なほどあっさりと・・・
電話で連絡し、内容を伝えると、考えていたのとは逆に、かなりの好感触。
さすがに「補償されます」と言い切りはしませんでしたが、前例を踏まえると、恐らく補償の対象になりうる、くらいの返答をすでにもらいました。
保険請求に必要な書類を送付しますとのこと。
保険の請求に必要だったもの
数日後、保険会社から書類が届きました。 請求に必要な書類は、驚くほど簡単。
- 保険金請求書の記入
- 破損状況が分かる写真の添付
- 修理見積書の添付
ヒビの入ったレンズの写真を撮り、近所の家電量販店で修理見積書をもらって送付しました。
火災保険の支払いは意外なほどスムーズ
このあと、保険会社から電話が掛かってきて、事故の内容が正確か証明しろとか、ビデオカメラが古いから補償は出来ないとか、なんだかんだ言われて、支払う保険金が減額されるのかな~と、ドキドキしておりました。
ところが数日後、1通のハガキが。
保険金を振り込みましたのでご確認くださいとの事。
Σ(゚□゚(゚□゚*)ナニーッ!!
確認したところ、免責の自己負担額3000円が引かれた、修理費用の全額が振り込まれていました。
まだ修理してないし!
保険がどうなるかわからないから、見積もりだけして、修理はストップさせてたのに・・。
加えてラッキーなことが!
まあ、保険金が無事に頂けたので、修理にGOサインを出したところ、思わぬラッキーが発生。
なんと、レンズが欠品中で時間がかかってしまうので、お客様に迷惑をかけられないと、メーカー側が現行品の新品と交換してくれることに!
おいおい、そのビデオカメラ、楽天でも4万以上してたやつやぞ~!!欲しいけど高いな~って思ってたやつやぞ~♪
というわけで、今回はラッキーなことに、3000円で新品のビデオカメラが購入できたことになってしまいました。 保険で得出来たかも~♪
この罰当たりが!
子供がいる家庭では「偶然の事故による破損」を要検討
というわけで、契約してたった1年で保険を使用することとなってしまいました。 本当に、申し訳ありません。
子供がしたこととはいえ、今後は十分に注意していきたいと思います。
ただ、我が家の実例を見ても、この「偶然の事故による破損」は、かなり発生頻度の高い事故で、保険を使う可能性の高い補償です。
そのわりに保険料はそんなに高くない気がします。
多分、事故はあっても、保険の対象になる事に気付かず、請求しない例がかなりあると思います。
個人的には、小さな子供のいる家庭では、絶対につけておくべき補償であると考えています。
子供は、どんなに注意しても、何かしらやりますから・・。
保険料は高くなりますが、保険料と発生頻度のバランスが、珍しく保険請求者に有利な補償に感じます。
車の保険と違い、たとえ保険を使っても、保険料が上がる事もないですしね。
我が家のように、保険で得する可能性もあるかもしれませんよ♪
この罰当たりが!
コメント