ビルトインコンロの交換・グレードアップで損をする3つの理由!【マンションオプション⑤】

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今回の記事では、新築マンションのオプションで、ビルトインコンロの交換・グレードアップを検討する際に注意すべきことを紹介していきます。

我が家は新築マンションのオプションでビルトインガスコンロをグレードアップしていますが、検証した結果、オプションの内容によってはかなり「損」をすることがわかりました。

現在マンションのオプションをどうするかお悩みの方、これから検討する方は是非参考にして下さい。

我が家にとってキッチンは嫁の聖域で、私のテリトリー外ではありますが、客観的に男目線でオプションをレビューしていきます!


※この記事はマンションオプションレビュー記事の続編です。

我が家が注文したオプションの一覧

※すでにレビュー済みの商品は、クリックすれば記事へ飛べます。

※新築マンションのオプションについてこれから検討する方、お悩みの方は、まずはコチラの記事を読んでいただくことをオススメします。


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ビルトインコンロの天板サイズ

我が家は、マンションのオプションでガスコンロをグレードアップしています。

いや、「グレードアップ」という言葉は語弊がありますね。

ガスコンロ自体の機能はそのままで、ガスコンロの天板(トップ)のサイズを「60cm」から「75cm」に変更しています。

それでは、最近の新築マンションのシステムキッチンで必ずと言っていいほど使用される「ビルトインコンロ」のサイズについて紹介していきます。

ビルトインコンロの規格

現在、システムキッチンで使用するビルトインコンロの規格・サイズは、国内メーカーの物であればほぼ完全に統一されています。

ガスオーブンを設置していないのであれば、どのメーカーのどの機種でも問題なく使用できると言って良いでしょう。あくまで国内メーカーに限りますが。

ガスオーブンを設置するのであれば、ガスオーブンのメーカーとビルトインコンロのメーカーを揃える必要があります。

ガスコンロ本体の大きさは全て同じで、ガスコンロの天板(トップ)のサイズは、各メーカーとも「60cm」と「75cm」の幅をラインナップしています。機種によっては、どちらかのサイズしかない場合もあります。

基本的には「60cm」が標準で、2サイズラインナップしている機種は、「75cm」幅の方が数千円程度高くなるのが一般的です。

ガスコンロ天板サイズによる違い

ガスコンロの天板サイズを変更すると、一体何が変わるのか?その違いを見ていきましょう。

なお、最近の新築マンションのほとんどは「3口コンロ」なので、それを前提に紹介しています。

ガスコンロ単体の違い

  1. 左右のガスバーナー間の距離が違う
  2. 上バーナーとの距離が違う
  3. 天板端からゴトクまでの長さが違う

キッチン全体の違い

  1. 調理スペースの長さが違う
  2. 天板端と壁までのスペースが違う
  3. 見た目が違う

「60cm」と「75cm」の天板はどちらが良い?

ガスコンロの天板サイズによる違いを確認しましたが、ではどちらのサイズが良いのでしょうか?

これについては答えを出すのが大変難しく、正解はありません。

ガスコンロを、そしてキッチンを実際に使用する方によって使い勝手が変わってくるものなので、各ご家庭で判断して頂くしかありません。

ただ、それではブログを書いてる意味がないので、キッチンを全く使わない私が、客観的に見てどうかだけは書いておきます。

まず、ガスコンロ単体として見た場合は、明らかに「75cm」に優位性があります。

バーナー間の距離が長い訳ですから、バーナーを複数同時に使用する場合、調理器具の干渉が抑えられ、調理をしやすいはずです。

問題は、キッチンを総合的に見た場合どうか?という事だと思います。

「75cm」の天板にした場合、調理スペースがその分狭くなります。これはキッチンとしてはデメリットと言えるでしょう。

このデメリットを許容できるかどうかです。

コンロの天板を「60cm」から「75cm」にした場合、天板は左右均等に「7.5cm」広がると考えて問題ありません。

よって、調理スペースが「7.5cm」狭くなり、天板と壁とのスペースも「7.5cm」狭くなります。

この「7.5cm」をそれぞれ許容できる場合は、ガスコンロの天板は「75cm」にすべきと言えるでしょう。

一般論でいうと、I型キッチンに適した調理スペースは「60cm~90cm」との事です。

最近の新築マンションであれば、キッチンの長さは「2400mm~2550mm」程度が主流の様です。(I型キッチンの場合)

シンクのサイズはガスコンロとは違いバラツキがありますが、このサイズのキッチンなら、「90cm前後」と考えて良さそうです。

この場合、シンクとコンロを普通に配置すれば、75cm幅のコンロであっても、設計上「60cm」以上の調理スペースを余裕で確保出来ているはずです。

ちなみに我が家は「70cm」あります。もしガスコンロの天板が「60cm」なら、77.5cmあったということです。

普段は立たないキッチンに立ってみると、なるほど調理スペースを狭いとは感じません。試しに調理スペースを60cmくらいに遮って見ると、う~んこれも大丈夫かな?という感じ。50cmは狭いですね。まな板置いて終わりという感じです。

というわけで、キッチンを使わない男が客観的に下した判断は・・・「調理スペースが60cm以下にならないなら、ガスコンロ天板は75cmの方が良い」です。

最近の新築マンションであれば、ほぼこの条件に当てはまると思います。

迷ったら見た目で判断

ガスコンロの天板が60cmでもガスコンロ単体として使いづらいと感じないし、ガスコンロの天板を75cmにしても調理スペースの狭さが気にならない。

もしそんな方がいらっしゃったら迷いますよね?

そんな場合は見た目で判断しましょう!

個人的な意見ですが、見た目は天板が「75cm」のガスコンロの方が格好良くないですか?

出典:サンリフレプラザ

多分そう感じるのは、天板が「60cm」のガスコンロは、天板と本体のサイズがほぼ同じだからだと思うんです。

なんか「据え置き型」のガスコンロっぽく見えません?

いや、据え置き型のガスコンロが悪い訳ではないんですが・・・・何となく。

天板が「75cm」だとこの違和感がないんですよね・・。

実は私がこのオプション(ガスコンロ天板幅の変更)を決めた理由は「これ」です。

いや、もちろん実際に料理をする嫁の意見も聞きましたよ?嫁は元々「75cm」が良かったそうです。ですから意見の不一致があったわけではありません。

でも、もしこの「見た目の件」がなければ、きっと私は「標準の60cmのままでええやん」と適当に嫁を説得していた事でしょう。

あぶなかった・・。あとから使いづらい!と嫁に切れられるとこだった。\(;゚∇゚)/ヒヤアセモン☆

こんな変なことが気になるのは私だけですかね?

料理しない男の戯言かもしれません。忘れて下さい。

もし、料理バリバリの主婦の方で、私も同じこと考えてた!という方がいたら、コメントお願いします。この記事を読んだ嫁からの非難を防げるかもしれません。いないか・・。

グレードアップする時の注意点

さて、ここからが今回の記事の本題とも言えます。

マンションのオプションでガスコンロをグレードアップする場合、しっかりとオプションの内容を把握・理解しておかなければ、はっきりと「」をすることとなります。

我が家のマンションのオプションを事例にして、この件について説明していきます。

差額ではなく本体価格を請求される

ガスコンロだけではなく、マンションのオプション全般的に言えることですが、標準設備からのグレードアップについて、標準設備との「差額」ではなく、グレードアップした設備の「本体価格」を丸ごと請求されるケースが多々あります。

標準設備では10万円の製品について、より高機能な15万円の製品にオプションでグレードアップした。この場合、私としては負担すべき金額は差額の「5万円」だと感じます。

ところが、マンションのオプションでは、このケースで請求される金額はグレードアップした製品の本体価格「15万円」となります。これが私としては納得いかない!元の設備はどこいった?

業界の方にとってこれは当然のことなのでしょうし、言い分・理由もあるでしょう。

しかし、一般的な消費者にその感覚はありません。ある意味設備を2つ買わされる、しかもそのうち1つは徴収されることについて、理不尽に感じてしまうのです。

すべてのマンション・商品がそうだとは言いませんが、新築マンションのオプション販売では、全国的にこういった状況がかなり多いようです。

私たち消費者は、この事を踏まえたうえで、オプションの内容・価格が納得できるものなのか注文前によく検討すべきだと思います。

我が家のガスコンロの事例

我が家のガスコンロは、オプションで4パターンのグレードアップが選択出来ました。

  1. A社ガスコンロへ変更【価格「34万円」】
  2. A社ガスコンロへ変更【価格「13万円」】
  3. B社ガスコンロへ変更【価格「10万円」】
  4. B社ガスコンロへ変更【価格「1万円」】

ちなみに我が家が選択したのは「4番」です。

それではそれぞれの内容と価格について検証してみましょう。

標準設備を把握する

オプションの内容と価格が納得できるものなのか判断するには、もともとの標準設備がどういうものか把握する必要があります。

我が家のマンションに標準で装備されるガスコンロを調べてみました。

タカラスタンダード製となっていましたが、実際はパロマのビルトインコンロでした。

国内のビルトインコンロは、「リンナイ」「ノーリツ(ハーマン)」「パロマ」のいずれかと思っていいでしょう。

東京ガスや大阪ガス、あるいはパナソニックやタカラスタンダードなどのキッチンメーカー製になっている場合は、前述の3社からOEM供給を受けているものです。

この場合、ガスコンロ単体の価格が把握しづらいので、ガスコンロメーカーの製品でいうとどの製品にあたるのかを調べた方がいいです。機能や型番からある程度推察できます。

我が家のガスコンロの場合、パロマの製品で、メーカー希望小売価格が「14万円」くらいのグレードの製品であることがわかりました。

グレードアップの内容を把握する

標準で装備されている製品がどういうものかわかれば、次にオプション設備の内容をそれぞれ把握していきます。我が家の事例をもとに説明していきます。

まずは前述した「パターン①」。A社ガスコンロへ変更【価格「34万円」】というもの。

変更される製品はハーマン(現ノーリツ)製の商品で、メーカー希望小売価格が「¥325,000」くらいのグレードの製品でした。

続いて「パターン②」。A社ガスコンロへ変更【価格「13万円」】というもの。

変更される製品は同じくハーマン製の商品で、メーカー希望小売価格が「¥250,000」くらいのグレードの製品でした。

続いて「パターン③」。B社ガスコンロへ変更【価格「10万円」】というもの。

変更される製品はタカラ製(パロマOEM)の商品で、メーカー希望小売価格が「¥189,000」くらいのグレードの製品でした。

最後に「パターン④」。B社ガスコンロへ変更【価格「1万円」】というもの。

これは、標準で装備されるガスコンロと機能的には同じで、ガスコンロ天板のサイズを「60cm」から「75cm」に変更し、さらに天板の色を5色から選択できるというものでした。

オプション品の市場価格を把握する

パターン別にオプションの内容がどういったものなのか把握できました。続いてオプション品の価格について検証します。

メーカー希望小売価格、まあ「定価」と言い換えてもいいかもしれませんが、これについては前述した通りです。

しかし、ビルトインコンロの「定価」と実際に販売されている「市場価格」は大きな開きがあります。

もちろん販売店によって違いますが、現行の最新モデルであっても、市場価格は定価よりも「40%~65%」程度安いのが当たり前です。

わかりやすく、定価の半額で購入できると考えても差し支えありません。これに工事費が加わります。

ビルトインコンロの交換工事は、単純にビルトインコンロのみを交換するのであれば、およそ2万円前後と考えていいでしょう。

オプションの価格設定が納得できるか検証する

オプションの内容と価格は適切で、果たして納得できるものなのでしょうか?

ここまでで把握した内容をもとに、オプションの概要を端的に言い換えてみます。

※市場価格はわかりやすいよう、おおむね定価の半額で計算しています。

【パターン①】

市場価格「7万円」のグレードの製品(標準の設備)を「34万円」支払って市場価格「17万円」のグレードの製品に変更し、元々購入していた「7万円」の製品の権利は放棄する。

【パターン②】

市場価格「7万円」のグレードの製品を「13万円」支払って市場価格「13万円」のグレードの製品に変更し、元々購入していた「7万円」の製品の権利は放棄する。

【パターン③】

市場価格「7万円」のグレードの製品を「10万円」支払って市場価格「9万円」のグレードの製品に変更し、元々購入していた「7万円」の製品の権利は放棄する。

【パターン④】

「1万円」を支払ってガスコンロの天板サイズを「60cm」から「75cm」に変更する。また、天板の色を選択できるようになる。

どうでしょう?

実際はここまで単純な話ではないし、多少悪意のある書き方かもしれませんが、一般消費者である私が、今回のオプション内容から受ける印象は上記の通りで、私個人としては【パターン④】以外は納得できません。

デメリットまとめ

我が家の事例を踏まえ、ガスコンロをオプションで注文する場合のデメリットをまとめておきます。

これが、私が個人的に考える「ビルトインコンロのグレードアップで損をする3つの理由」です。

  1. 差額ではなく本体価格を請求される
  2. 市場価格よりかなり高額な場合あり
  3. 購入した製品の権利を放棄させられる

標準設備との差額ではなく、本体価格を請求されるケースが多いのは前述した通り。

市場価格より高額になる件については、我が家の【パターン①】がまさにそれ。なぜか市場価格の2倍という価格設定になっています。なんで?

「購入した製品の権利を放棄させられる」という表現は正しくないかもしれませんが、個人的に私はそう思っています。

オプションで購入した商品について、本体価格を支払うなら、標準で入るはずだった商品の権利も私にあるんじゃないの!?と思ってしまうのです。貧乏くさい?

全ての新築マンションが我が家のマンションと同じようなオプション内容というわけではありませんが、こういった事例はかなり多いようなので、注意してください。

このオプションを外注する?

ガスコンロのグレードアップは、オプションで注文するメリットが非常に小さく、デメリットの多いケースだと思います。

逆に外注は容易です。ビルトインコンロは規格が統一されていてどのメーカーの商品でも選ぶことが出来るし、交換工事も簡単だそうです。

ビルトインコンロの販売・交換工事を一括でやってくれる業者も簡単に見つけることが出来ます。

それに、外注した場合は元々標準で装備されていた新品のガスコンロが手元に残ります。

ビルトインコンロは規格が統一されているので売れます!ヤフオクなどに出品することも出来るし、業者に買い取ってもらうことも可能でしょう。

ただ、個人的には入居前という段階で、未使用のビルトインコンロを交換してしまうのはちょっともったいないと感じます。

売れるとは言っても、値段はそれなりでしょう。標準のガスコンロは現行モデルではない可能性が高いですし。

私のオススメは、「数年使って交換する」です。

ガスコンロの寿命は10年~15年程度だと思いますが、それよりかなり早いサイクルで交換するという贅沢をしましょう。

ガスコンロはお手入れをしっかりしていても、年々使用感が出てしまいます。これはグレードの高い製品でも同じです。

それに、ガスコンロの新製品のサイクルは意外と早いので、どんどん進化します。現在の最高級モデルも5年後にはスタンダードモデルくらいの機能でしかないかもしれません。

10年くらいのスパンで考えた場合、同じ金額を使うなら、同じガスコンロを使い続けるよりも、5年に一度、その年代の現行モデルを購入した方が満足度も高いでしょう。美しさも保てるはずです。

どちらも贅沢な話なんですが、どうせ贅沢するならより満足度の高い方を選びましょう!

まとめ

新築マンション購入時のオプション選びは、金銭感覚がマヒしているタイミングであることが多いです。我が家もそう。

マンションのオプション注文には、今回のガスコンロのような、冷静に考えるとめっちゃ損やん?というケースが結構あります。でも冷静じゃない時期に注文するんでそれに気付けないのです。

実際我が家も、オプションで数十万のガスコンロを注文しちゃおうかと考えた時期もありました。思いとどまったけど。

オプションの概要を正確に把握したうえで、自分で納得して注文したものなら価格が高かろうが後悔しないでしょうが、知らずに勢いで注文した場合は泣きたくなるでしょう。

そうならないよう、皆様お気を付けください。

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