今回の記事では、我が家が新築マンションのオプションで導入した「ビルトインガスオーブン」について紹介します。
ビルトインタイプのガスオーブンはなかなか高額な商品なので、注文時にかなり悩んだ商品の一つです。
ビルトインガスオーブンを注文して後悔していないか?外注すべきだったか?検証していきたいと思います。
※この記事はマンションオプションレビュー記事の続編です。
我が家が注文したオプションの一覧
※すでにレビュー済みの商品は、クリックすれば記事へ飛べます。
- 玄関前カメラ付きインターホン
- リビング扉プッシュプルハンドル
- LEDダウンライト(リビング×4灯)
- LEDダウンライト(ダイニング×4灯)
- 寝室扉アウトセット引戸
- 琉球調半帖畳
- ガスコンログレードアップ
- ビルトインガスオーブン
- マントル型レンジフード
- 水切りプレート、まな板、ネット
- 洗面化粧台水栓グレードアップ
- くもり止めヒーター
- コンセント増設
- 室内物干し
※新築マンションのオプションについてこれから検討する方、お悩みの方は、まずはコチラの記事を読んでいただくことをオススメします。
ビルトインガスオーブンのメリット
まずは、マンションにおけるビルトインガスオーブンのメリットについて確認してみましょう。
1、「ガス」オーブンを選択出来る
オール電化のマンションでないことが条件になりますが、ビルトインタイプなら「ガスオーブン」が使用できます。
マンションで「ガス」のオーブンにこだわるなら、ビルトインガスオーブンの一択になる可能性がかなり高いです。
もちろんビルトインタイプではない「卓上ガスオーブン」という商品もあるのですが、マンションでこれを使用するのは結構ハードルが高いです。
※「卓上ガスオーブン」が一般的なマンションでは使用が難しいと考える理由については後ほど説明します。
2、庫内容量が大きいものを選べる
一般的な卓上の電子オーブン・電子レンジは、大きい物でも庫内の容量は「30L」程度ですが、ビルトインタイプのガスオーブンは「45L前後」あります。
私は料理をしないので、庫内の容量が大きいと調理上どうなのかは知りませんが、何か大きい方が便利そう。大は小を兼ねる。
3、専用ブレーカーになる
ビルトインオーブンにすれば、専用のブレーカーを設置してくれるはずです。
キッチンで使用する調理家電は消費電力が大きい物が多いので、オーブン専用のブレーカーが設置されるのはメリットが大きいです。
消費電力が大きい家電を同じブレーカーで使用すると、ブレーカーが落ちてしまいますが、ブレーカーが分かれていればこの心配がありません。
ちなみに家庭用の「コンセント」の消費電力は1500Wまでに抑える必要があります。
これを超える使用方法(例えば、電子オーブンとトースターを同じコンセントに挿して同時に使用するなど)は、ブレーカーが落ちるとかの問題以前に、コンセントの劣化を早め、火災などの電気事故の原因となるので絶対にやめましょう。
※コンセントの消費電力についてはこちらの記事で少し書いたことがあるので、よろしければどうぞ。
「綾野「カシータ(CK/CW)」は良い!我が家の食器棚を徹底レビュー」
4、条件次第で省スペースを実現
「条件」とは、ビルトインガスオーブンの機種と、オーブンや電子レンジの使い方です。
- コンビネーションレンジを導入する
- オーブンとレンジを同時には使用しない
上記する2つの条件を許容できれば、一般的な卓上の電子レンジを設置する必要がなくなります。
コンビネーションレンジとは
ビルトインガスオーブンにおける「コンビネーションレンジ」とは、簡単に言うと、ガスオーブンと電子レンジ両方の機能を持ち合わせたオーブンです。
- 電子レンジ単体として稼働
- ガス高速オーブンとして稼働
- コンビネーション調理として稼働
上記3パターンでの稼働が可能です。「コンビネーション調理」とは、「ガス」と「電子」の両方を利用した調理方法です。
このコンビネーションレンジがあり、加えてオーブンとレンジは同時に使用しなくても良いのであれば、オーブンとは別に電子レンジを用意する必要はありません。
※ただ、オーブン機能を使用して庫内が高温になっている時は、レンジ機能が使えないようなのでその点は注意が必要です。
かなり大きな設置場所を確保する必要がある「電子レンジ」を食器棚などに設置する必要がなくなるのは、スペースが限られるマンションのキッチンにとって、非常に大きなメリットとなります。
ビルトインガスオーブンのデメリット
メリットがあればもちろんデメリットもあります。ビルトインガスオーブンのデメリットを確認していきましょう。
1、ビルトインコンロとメーカーを合わせる必要がある
ビルトインガスコンロとビルトインガスオーブンは、必ず同じメーカーにする必要があります。
国内の主要メーカー「リンナイ」「ノーリツ(ハーマン)」「パロマ」の3社は、それぞれビルトインガスコンロ・ビルトインガスオーブン双方を販売しているので、ガスコンロかガスオーブン、どちらかお気に入りの機種のメーカーに合わせればいいように感じます。
しかし、新築マンションでは標準でビルトインコンロがすでに装備されてしまっているので、このガスコンロのメーカーにオーブンを合わせることとなり、実質的にはメーカーの選択肢は一択となってしまいます。
※オプションなどでガスコンロを変更することは可能ですが、新築マンションで標準のビルトインコンロを交換するのはデメリットが大きいと私は考えています。その件に関する記事はコチラ。
「ガスコンロのグレードアップは要注意!?我が家のマンションオプションを徹底レビュー⑤」
この「メーカーを合わせる」というのは、最初だけではなく将来的にもつきまとう問題です。
10年後、ガスコンロだけを交換したくなった時も、ビルトインガスオーブンがあれば、このメーカーに合わせる必要があるという事です。
商品の選択肢を大幅に狭めるというのは、デメリットと言えるでしょう。
2、システムキッチンの収納が減る
マンションのシステムキッチンで、ビルトインオーブンを設置しなければ、その場所は本来収納庫です。これがなくなります。
ただでさえ限られたマンションのキッチン収納が減ってしまうのは大きなデメリットです。
ただ、前述した通り、電子レンジを別個に設置しないなど、条件次第でこれを補うことは出来ます。
3、価格が高く買い替えが容易ではない
そもそも製品の価格が高いです。
10~20万円は当たり前。オプションで注文するなら、20~35万くらいはかかるかもしれません。
また、初期費用もそうですが、一般的な卓上のオーブン機能を持った電子レンジとは違い、交換や修理にも工事が伴うこととなり、これにも費用がかかります。
その為、一度導入すれば、容易に買い替えられるものではないので、本当に必要な物かどうかしっかりと検討する必要があります。
現時点でオーブン機能をほとんど使っていない方は、費用対効果が望めない商品かもしれません。
マンションで卓上ガスオーブンは難しい
マンションでガスオーブンが欲しい。でもビルトインタイプはちょっと・・・という場合、「卓上ガスオーブン」という選択肢はどうなのでしょうか?
結論から言うと、マンションで卓上のガスオーブンはかなり条件的に厳しいと私は考えています。
卓上ガスオーブンをマンションで使用する場合に問題になってくるのが、「設置場所」です。
ガスオーブンなので、ゴムホースを使用したガス栓との接続が必要になります。大抵の新築マンションには「ガスコンセント」が予め備えられていると思いますが、問題はその場所です。
マンションのガスコンセントは、ガスファンヒーターや卓上ガスコンロの使用を前提にしている場合が多いので、「そういう位置」にガスコンセントが設置されています。この位置はガスオーブンの設置にはむかない場合が多いです。
我が家のマンションでは、ダイニングの壁の下のほうにあります。こんな所からキッチンまでゴムホースを伸ばしてたら変ですよね?
ちなみに料理に疎い私は、「卓上」ガスオーブンなんていうくらいだから小型で持ち運びできるのかと思っていたら、大抵「40kg」くらいあるもんなんですね!こんなものは頻繁に動かせません。設置場所は「固定」です。
こうなるとガス栓・ガスコンセントの増設が必要になりそうです。
そして、一番の問題は「設置場所の条件」です。卓上ガスオーブンの設置については、火災予防条例で明確に決められています。
上方50cm以上!?そもそもの製品高さが50cmくらいあるのに、さらに50cmの空間が必要ですか!?これ、一般的なマンションでは厳しくないですか?
防熱板などを設置すれば緩和されますが、それでも30cm以上必要なようです。
置くとしたら上側のキャビネットがない食器棚のカウンターくらいだと思いますが、その場所にガス栓を増設できるか考えなきゃだし、食器棚の上側キャビネットなくしたら収納めっちゃ減るし、上方だけでなく、後方や側面にも「4.5cm」のスペースが必要みたいなので、かなりカウンターの奥行も必要だからキッチンの通路幅も狭くなるし・・・・って一体どれだけの犠牲を払う必要があるんだ!?という感じ。
この製品は一戸建て、しかも注文住宅向けですね。キッチンの設計当初から設置を想定しておくべきものです。
そういうわけで、一般的なマンションでガスオーブンが欲しい場合は、ビルトインタイプのガスオーブンを導入しておくべきでしょう。
ビルトインタイプの電気オーブンはどうか?
オール電化のマンションであれば、ビルトインタイプのIHクッキングヒータが設置されているでしょう。
この場合、ビルトインタイプのオーブンは電気オーブンになります。
ビルトインタイプの電気オーブンを導入すべきかどうかは、200Vの電気オーブンを選択出来るかどうかでかなり意味合いが違ってくると思います。
200Vの電気オーブンは、庫内の容量も大きく、火力もガスオーブンと同レベルが期待できるようです。ビルトインガスオーブンと同じメリットを享受できると思って良いでしょう。
しかし、100Vのビルトイン電気オーブンは、機能的に見て、一般的な卓上のオーブン機能付き電子レンジの上位機種となら、特に優位性はないようです。
そうなると、ビルトインガスオーブンと比較して、メリットは限定され、デメリットはそのまま引き継ぐことになるので、ちょっともったいないかな?という感じ。
100Vの卓上電気オーブン・電子レンジは、家電量販店でも豊富に取り扱われ、メーカーも機種も選び放題なので、将来的に買い替える時のことを考えた場合もこちらの方がお得かもしれません。
100Vのビルトイン電気オーブンを設置するなら、この事を事前に理解し、納得したうえで注文するようにしましょう。
このオプションは外注が可能か?
新築マンションでビルトインオーブンを外注することは十分に可能です。
ただ、ガスコンロの交換などと比較すると、工事はやや大がかりなものになるようです。
ビルトインオーブンが入るコンロ下は収納庫になっていると思うので、この既存設備を撤去する必要があります。
問題ないとは思いますが、施工業者によっては工事の仕上がりに不安があると言えばあります。ちゃんと綺麗に仕上げてくれるかのかな?ダイジョブ?(´Å`o三o´Å`)ダイジョブ?
あと、比較的大型なビルトインオーブンを搬入する事、既存設備の撤去工事をする事を踏まえると、工事スペースは開けておいた方がいいかもしれません。
つまり、オーブン設置個所の背面には冷蔵庫や食器棚が設置されることが多いと思いますが、これらの設置を、オーブン取付工事後にしなければいけない場合もあるという事です。
今回のパターンでは、工事費用は4万円前後になりそうです。
ビルトインオーブンの市場価格は、メーカー希望小売価格(定価)の30~40%OFFくらいで購入出来そうです。
外注する場合のデメリットは、
- 施工・販売業者を探す必要がある
- 管理組合で工事の許可を得る必要がある
- 設置工事はカギの引渡し後になる
こういった内容が考えられます。
デメリットを許容できるくらい、オプションと比較して価格に優位性があれば、外注も選択肢に入って来るでしょう。
個人的にはオススメ出来ないのですが、新築マンション入居時から「ビルトインコンロ」も標準仕様から交換される場合は、ビルトインコンロとビルトインオーブンをセットで外注すると、オプションで注文するよりもかなり安くなる可能性が高いです。
※新築マンション入居時からビルトインコンロを交換するのをオススメ出来ない理由はコチラの記事。
「ガスコンロのグレードアップは要注意!?我が家のマンションオプションを徹底レビュー⑤」
我が家がオプションを選んだ理由
我が家は、ビルトインガスオーブンを外注ではなく、オプションで注文しました。その理由を紹介します。
1、オーブン横にスライドラックを設置できた
標準では、ガスコンロの下は引き出し収納でしたが、ビルトインオーブンを設置する場合は既存の設備を撤去し、この収納はなくなってしまいます。
しかし、オプションで注文した場合は、わずかなスペースではありますが、スライドラックを設置してくれることになっていました。
下記の図は、ガスコンロ付近のシステムキッチンを正面から見た物です。
【標準設備】
【ビルトインオーブン設置】
赤字で示した箇所が、オーブン設置後に新たに設置してくれた部分です。わずかではありますが、少しでも収納を増やしたかった我が家にとって、この対応は重要でした。
外注した場合、この赤字で示した場所がどうなるか不安がありました。
2、価格差が小さかった
オプションで頼むよりも外注した方がいろいろ面倒くさいので、それを許容できるくらい外注の方が安くないと意味がありません。
我が家のビルトインガスオーブンは、オプションでの価格は「約22万円」です。
一方、外注した場合を想定すると、我が家のガスオーブン単体の市場価格は「13万円~16万円」が相場です。これに4万円程度の標準工事費がかかります。
最安値でも「約17万円」程度は必要な計算です。
これに、スライドラックの設置など、オプションと同レベルの工事を希望すれば、恐らく追加工事費が必要となります。
かなり良い条件の施工業者を見つけられないと、大した価格差にはならないと判断しました。
【結論】必要?不要?オプション?外注?
それでは、ここまでの検証をもとに、新築マンション入居時にビルトインオーブンは必要なのか?不要なのか?導入する場合はオプションが良いのか?外注が良いのか?私なりに結論付けていきたいと思います
入居時に導入すべき人
- 「ガス」オーブンが必要な方
- ガスと同レベルの電気オーブンが必要で、「200V」の電気オーブンが設置可能な方
- 卓上電子レンジを食器棚に置きたくない方
入居時に導入すべきでない人
- 現時点でオーブン機能をほぼ使用しない方
- 「100V」の電気オーブンしか設置できない方
オプションと外注どちらが良いか
金額と手間に対する価値観は人それぞれなので、あくまで個人的な意見になる事をお許しください。
- 価格差が5万円以下ならオプションを選ぶべき
- 工事の仕上がりを心配するのが嫌ならオプションを選ぶべき
- ビルトインコンロも同時に交換するなら外注すべき
以上が、私が出した結論です。
ビルトインオーブンは、ビルトインコンロを同時に交換する場合を除けば、どちらかと言うとオプションのメリットが大きい案件だと感じます。
メリットが大きいというよりデメリットが小さいと言った方が適切かもしれません。
オプションのデメリットでよくあるのが、オプションの注文時期が入居よりもかなり早い為、実質的に、いわゆる「型落ち」の製品を購入させられるというパターンがあります。
しかし、ビルトインオーブンに関しては、新モデルが発売されるサイクルが非常に遅いので、その心配が少ない商品です。
実際、3年6カ月ほど前にオプションで注文した我が家のビルトインガスオーブンは、現在でも該当メーカーの現行モデルです。
まとめ
ガスコンロに続き、全く料理をしない男がビルトインオーブンについても偉そうに書いてしまいました。
嫁からはいつも怒られます。家事に関する事、とりわけ料理に関することを少しでも記事にしようものならキレます。
でも、料理をしないからこそ客観的に見れる事もあるんじゃ~ないかと思うんですがどうでしょう?
今回の記事を書くにあたり、オーブンに関するブログをかなり拝見させて頂いたのですが、やはり普段から料理をする方が多く、「ガスと電気、どちらが上手にパンが焼けるか」といった感じの、調理上の視点から書かれたものがほとんどでした。
そういった記事は私には書くことが出来ません。だって料理しないんだもの。
でも、今回のような変な記事は書けました。これから新築マンションを購入する・入居される方のなかで、一人でも参考になれば幸いです。
コメント
長すぎるしよくわからない。
匿名さん コメントありがとうございます。
すいません。私のブログはどの記事も長いんです。
嫁にすら「文章が多すぎて読む気がしない」と言われます。
ほんと~にごく少数の方をターゲットにしたブログなのでお許しください。
マンション購入する事になり、このブログに辿り着きました。
ガスオーブンは興味がないので、飛ばし読みしてしまいましたが、他の記事など全て読み勉強させて頂きました。
とても参考になるので、更新楽しみにしています。
p.s奥様のブログも参考になりました。
世桜さん コメントありがとうございます。
当ブログを読んで頂きありがとうございます。しかも嫁のブログも!重ね重ねありがとうございます。
マンションを購入されるとの事。これからも参考になる情報を提供できればと思います。
よろしくお願いします!
今まさに、購入したマンションにビルトインガスオーブンを設置したいと考えているので、大変参考になりました。
ありがとうございました。
まるまるさん コメントありがとうございます!
参考になったとの事で大変嬉しいです。
記事を読んで頂いてありがとうございました!
ビルトインオーブンが欲しいので、部屋を購入することはまだ先ですが、勉強になりました。ありがとうございます!
実際にいざ部屋を購入する際に、部屋内の内装はすでに出来上がりのパターンも少なくはないと想定していますので、その際にオプションは効くかも心配ですが…
匿名さん コメントありがとうございます!
物件を購入されたら、是非ビルトインオーブンを設置しちゃってください!
オプションで出来ると手っ取り早くてイイですね♪
現在の分譲マンションに住み始めて半年。
以前に一戸建てでガスオーブンを使用していたため、ガスオーブンの便利さが忘れられません。ビルトインガスオーブンの設置を考えているため、とても参考になりました。