新築マンションは、ほとんどのケースで建物が存在しない段階で販売されます。
購入希望者は、図面やモデルルームの見学だけで購入の決断をする事となり、契約段階で実際に自分が住む住居を見ることは出来ません。
いわゆる「青田買い」というやつです。
冷静に考えるとなかなか凄いことしてますよね、私達。見てもない物に○千万も払う契約をしちゃってるんですから・・。
実際に完成した住居を見れるのは、建物の仕上がりをチェックする時。これを一般的に「内覧会」と呼びます。
今回の記事では、この内覧会、そして、内覧会と密接なかかわりがある「アフターサービス」について考えてみたいと思います。
新築マンションの内覧会
新築マンションの内覧会とは
新築マンションにおける内覧会は、購入したマンションの住居を初めて確認できる機会です。
契約してから、この内覧会まで1年とか、下手したら2年待った!なんてことはざらにあります。
ですから、購入者としては興奮モノのイベントなわけです。ようやく購入したマイホームをこの目で見れるのですから。
我が家の嫁もこの「内覧会」の為、里帰り出産先の実家から、新生児を連れ、根性で帰ってきました。
ちなみに飛行機で移動する距離です。内覧会楽しみパワー恐るべし。
内覧会の時期は、引き渡しの数週間~1ヶ月前くらいが多いようです。
内覧会でする事
内覧会は、単なる完成お披露目会ではありません。 建物に不具合がないか、契約者自身が自主検査する機会でもあるのです。
ただ、この「検査」をどこまでするのかが内覧会での悩み事。
「新築マンション 内覧会」などのキーワードで検索すると、検査すべき項目を教えてくれるサイトがたくさん出てきます。
チェックリストを作成してくれているサイトも多いですが、そのチェック項目たるや・・・膨大な数。
めっちゃ大変や~んと思いながらも、なんとかがんばってやるつもりでした。
どのサイトでも、内覧会は非常に重要であると書かれてましたから。
我が家の内覧会はこうだった
内覧会同行業者を利用しようかと考える
内覧会に、一級建築士など、建築のプロが同行してくれるサービスを提供している業者があります。
専門的な知識・道具を使用し、とても素人では見きれない箇所まで検査してもらるということで、大変メリットの大きいサービスだと思います。
当然費用はかかりますが、当初は私も利用するつもりでした。「安心」を買ってでも得たいタイプの人間なもんで・・・。
ただ、「当初」と書いた通り実際には利用していません。
理由は・・・なんか申し込むのが面倒になったから。オイ。
当時、子供が産まれたりなんかして、バタバタしてたもんで。と言い訳してみる。
実際の我が家の内覧会当日
結局、同行業者への依頼は出来ないまま、内覧会当日を迎えた我が家。 プロがいない分、自分でしっかり見なければと、膨大な量のチェックリストを用意して行きました。
「お~!!思ってたより眺めええや~ん♪」
初めて訪れた自分たちの住居に、普通にはしゃぐ私と嫁。 事前に勉強したサイトでは、内覧会では浮かれてはいけない。粛々と検査を実行すべしと書いてあったのに・・。
ふんだんに無駄な時間を過ごした後、嫁はさっさとキッチンの採寸へ。内覧会本来の目的には興味がないようです。
私は一応、チェックリストに基づき、各部屋のチェックを開始。ところが、小一時間ほどたった時、問題が生じます。
めっちゃ寒いんですけど~!!
我が家の内覧会は、3月上旬。確かにまだまだ寒い時期ですけども。その寒さたるや異常だったんです。
防寒はバッチリなつもりだったんですが、人の住んでない鉄筋コンクリート造の寒さをなめてました。心なしか外より寒いんですけど・・。
マンションは暖かいと思っていた私と嫁にとっては、まさに青天の霹靂。 こんな所に長居は出来ないと、チェックもそこそこにさっさと退散してしまいました。
結局、指摘したのはちょっとしたキズや、汚れを数カ所のみ。
一見するとダメダメな内覧会に終わってしまいました。
※余談ですが、異常に寒かったのはこの内覧会の時だけでした。入居して初めての冬、この内覧会の時のイメージがあったので、嫁と2人、戦々恐々としておりましたが、エアコン一つでとっても暖かかったです。やはり、まだ誰も住んでいない状況で、コンクリートが冷え切っていたのが原因だと思います。寒い時期に内覧会を予定されている方、注意してください。
ダメダメな内覧会の結果
この通り、我が家の内覧会は、不覚にも反省点多きものとなってしまいました。
何も考えてない嫁とは違い、慎重派の私は、心に一抹の不安を抱えながらの入居を迎えます。
などとさらっと毒を吐いてみる・・・。
入居後に不具合見つかったら嫌だな~と思っていたら・・・・やっぱりあったよ~!!本来内覧会で指摘しとかなきゃダメなやつ・・。
浮かれて無駄な時間を過ごした内覧会当日を回想しながら、激しく後悔・・・。
とりあえず嫁に報告するも、「え?大丈夫じゃん。これくらい」的な軽い反応。イラッ。
コイツじゃ話にならんと、とりあえず、デベのコールセンターへ電話。 すると・・・翌日には、私の不安と嫁に抱いた軽い殺意は消え去る事となります。
そう!私はあなどっていたのです。「アフターサービス」の優秀さを!
アフターサービスの優秀さを知る
アフターサービスとは
新築マンションなどの住居に限らず、家電や家具を購入した際にも付帯されていることが多いですが、マンションに関していえば、「入居後に発生した不具合について、売主側が一定期間無償で修理・対応するもの」と言えます。
アフターサービスにおける私の勘違い
私は、アフターサービスについてなんの知識もありませんでしたが、なんとなくネガティブなイメージを抱いていました。
- 無償で修理してもらえる不具合内容は、かなり条件が厳しいのではないか?
- そもそも内覧会で「問題ない」とサインしている項目に関しては、無償では対応してくれないのではないか?
- 各戸まとめて実施される「定期アフターサービス」の時期にしか対応してもらえないのではないか?
- なかなか対応してくれず、修繕が遅くなるのではないか?
- とにかくなんやかんやイチャモンをつけられ、無償では修理してもらえないのではないか?
などなど、どこかでなんとなく目にした、聞いた情報(真偽不明)がなんとなく頭に残っていたのでしょう。
とにかく「アフターサービス」についてはまったく頼りにしていませんでした。
実際のアフターサービス
アフターサービスに疑念を抱きつつも、見つけた不具合は、有償だろうが無償だろうが、とにかく修繕が必要な物。
内容は、「浴室のパッキンの不具合」です。
パッキンが剥がれたりしているわけではないのですが、少し沈み込んでしまっている感じ。その隙間から、水が入り込んでしまいそうな感じです。
このままでは浴室の壁内に水が入り込み、カビが発生したり、腐ってしまったりするかもしれません。すぐに修繕が必要です。
とりあえず、入居時にもらったアフターサービスに関するファイルを引っ張り出してきて、初めて内容を確認。オイ。
フリーダイヤルのコールセンターの番号がデカデカと載っています。
ああ、ここに電話すればいいのね。わかりやすくて良し。
よくある、「どこに連絡すればいいか分からない」とか、「色んな部署をたらい回しにされる」という事はなく、専用ダイヤルでダイレクトに受け付けてくれます。
私:「あの~浴室のパッキンがですね、ちょっと剥がれてる感じなんですが・・・」
コールセンター:「すぐに伺います。明日のご予定はいかがでしょうか?」
※1年以上前の為、会話の内容は不正確です。だいたいこんな感じでした。
翌日、すぐに職人さんが見えられ、浴室のパッキンを確認。
もともとあったパッキンをさらっと剥がし、壁内に水漏れがない事を確認後、すぐに新しいパッキンを施工してくれました。
あら?アフターサービスってこんなにお手軽に利用できるの?
私がしたのは、コールセンターに1本電話を入れただけ。もちろん後日に請求が来たとかもありません。
入居後すぐと言えども、我が家が入居したのは、引き渡し後、1ヶ月以上が経過していたし、私としては、「入居後に破損したものでは・・・」と言われるかな~とか、「修繕は、定期アフターサービスの時にまとめてやります」とかってなるのかな~と思っていました。
拍子抜けするほど手軽に、そして迅速に対応してくれました。
この件以外にも、我が家ではアフターサービスを利用しています。これにより、私のアフターサービスに対するネガティブなイメージは、完全に払しょくされます。
我が家のアフターサービス利用例
①浴室壁面のパッキン不具合
これは、前述したとおりです。すぐに対応してもらえました。
②浴室、洗面所の異臭
入居後、浴室&洗面所がなんか臭い・・。下水っぽい臭いか?
またまたコールセンターに連絡。これまた迅速に職人さんが来訪。
原因は浴室排水口のパッキンの不具合と判明。
すぐに修繕してくれました。 もちろん無償。
③浴槽フタの不具合
この件が、私に「アフターサービスすげぇ!」と思わせる、決定的な理由となります。
正確な時期はわからないのですが、入居後すぐに浴槽のフタのふちが欠けているのに気づきました。 でも、ほんとに小さい傷なので、とくに気にならないという事で、ほっといたのです。
しかし、これがいけなかった。入居後、1年近く経過したころ、この浴槽フタにある異変が・・。
なんか、ふにゃふにゃするんですけど~。
我が家の浴槽のフタはこんな感じ。
2枚で1組になっています。ふちが欠けていた方のフタだけが、なんか柔らかい・・。あきらかに中が腐ってしまっています。
あ~あ、やっちまったな~と思いつつ、ちょうど1年目の定期アフターサービスの時期を迎えていたので、点検シートなるものに浴槽のフタのことを記入。
ただ、この件に関して私は、アフターサービスを利用するというよりも、浴槽のフタを新しく購入したいがどこで購入するかわからないので確認したい。という考えでした。
なにせ入居前から確実に破損していたとは確信が持てない。内覧会でもスルーしてたしね・・。それに、入居後1年以上が経過してましたから。
そして、1年目の定期アフターサービス当日。担当の方が来訪。
浴室のフタを確認後、早々と新品のフタを持参。 どうせ2枚1組だからと、不具合のない方のフタも新品と交換。
そして・・・・無償!!
この時、私は思ったのです。
アフターサービスって優秀やん?
内覧会に不安を抱える皆様へ
私もそうですが、内覧会を間近に迎える方でとっても不安に感じられている方も多いでしょう。
なにせ、どこを調べても「内覧会は重要!」「不具合を見逃すと大変な事に!」的な事が書かれていますから。
もちろんそれは正論で、我が家がアフターサービスで修繕したものも、そもそも内覧会でキチンと指摘できていればすべて防げたもの。
もし、内覧会同行業者のサービスを依頼していれば、すべて指摘してくれただろうし、今も自分達では気付けていない不具合も、プロの目で発見してくれるのかもしれません。
内覧会同行業者を頼むデメリットは、唯一「費用がかかる」という一点のみだと思うので、予算が許すのなら利用すべきサービスだと思います。
とはいえ、人の持つ価値観はそれぞれで、
- 費用は出来るだけ抑えたい
- 同行業者を依頼するのが面倒くさい
- 内覧会にじっくり時間をかけていられない
- 内覧会で浮かれたい
などという、基本的には楽天的な価値観を持つ方の背中を、私はそっと押しましょう。
内覧会、浮かれてはしゃいじゃってもいいんだよ?アフターサービスって結構優秀だから♪
内覧会でこれだけは見て欲しい
内覧会、浮かれちゃってOK!とか言っちゃいましたが、これだけはしっかりと見るべきだと思うのが、「キズ・汚れ」の類です。
クロスや建具、床面のキズや汚れは、住んでいれば必ずつくものです。引越しをすれば、搬入の際につくかもしれません。
ですから、こればっかりは入居前に指摘しておく必要があります。引越し業者がつけたキズを、マンションの売主が無償で直してはくれません。
それに、「キズや汚れ」は、気になるか、気にならないかは人によって判断基準が違うので、同行業者は、「キズや汚れについては指摘はしません」という所も多いようです。
自分の判断基準で、「これは気になるな」と思うキズや汚れがあれば、内覧会で指摘しておきましょう。
ただ、我が家も数カ所指摘しましたが、はっきり言って、入居して数ヶ月も経てば、細かいキズや汚れは、まったく気にならなくなりますね。
ですから、キズや汚れを見つけるのが重要というよりは、無償で完全に直してもらうなら、内覧会の時しかない、という感じです。
本人が気にならなければ、キズなんてついてたってかまわないのですから。 内覧会は、自分の性格に合わせてやれば大丈夫かと。
費用をかけてでも不安を払しょくしておきたいという方は、迷わず同行業者を依頼。
同行業者とか面倒くさい、なんとかなるじゃん?という楽天的な方は、内覧会では浮かれ、アフターサービスで対応する。
我が家は後者です。特に嫁が。
コメント
こんにちは。初めてコメントさせていただきます。
奥様のブログからまいりました。
インテリアはセンスがない私・・・、ご主人の機能性、メンテナンスの記事に膝を打つばかりです。
同じく、マンションの中住居住まいです。間取りも田の字。高層階(タワーでなく)広さもほぼ同じです。そして、我が家は怪獣が一匹。早速傷やらあります(笑)入居して半年です。あるある話で面白いし、勉強になります。
我が家も内覧は冬だったので、寒かったです。鉄筋コンクリートのマンションの中部屋ってこんなに寒いの~?と思いましたが、まだ人が住んでないからなのですね・・・。
エアコン化粧カバーの記事も面白かったです。早速、我が家をチェック。
ああ、一部テープ張りされてました・・・。目立たないところなので、もういいですけど(笑)ほかの部屋は、別業者で、ここはきれい。外の配管もきれいでした。マンションのオプション業者経由でしたが、手慣れてるのでしょう・・・。
これからも、マンションあるある記事楽しみにしてます!失礼ながら、マニアックなほど同じ住まいのものには楽しいものです。
30代主婦さん コメントありがとうございます!
このようなブログをお褒め頂き、ありがとうございます!
我が家と似た間取りにお住まいなんですね~親近感♪
怪獣もいらっしゃるようなので、今後の記事でも、我が家の怪獣話をからめつつ、
マニアックに攻めていきたいと思います!
めったに更新できないのですが、気長に待っていただければと思います!
近々、新記事を更新したいな~。